どうやっても無理だろう。と思うことはたくさんある。たとえば自分が紗栄子みたいに可愛くなる。いきなり8億円入金される。ものすごいカッコいい人が彼氏になる。ドバイでヒョウと一緒に暮らす。そしてこのすべてに、匹敵する大切なこととして適職に当たる、…

夢を見た。昔、好きだった人がスーパーで店員をしている。ミンチの補充をしている。 もう、随分昔に会ってからだいぶ経つのに、今もとてもカッコいい。 ずっと身体を鍛えてきた人ならではの、１つ１つの機敏さが美しい。 私は、あの時みたいに隣にいてあなた…

なんよね、、。と彼女は右のお尻を浮かせて言った。ずっとヘルニアっぽいんよね と言っていたのは、なぜなんだろ顔色が曇っていたのは、嘘をついていたからだ。 感染しないし、よくあることだ。どんな痛みかはわからないけど、急激に痛くなるようではなく、…

涼しい風が川沿いの土手に吹く。 この瞬間まで3か月かかった。春からの職場はオープンスタッフだった。 規律やシステムや仕組みが全くない、ただただ忙しいだけの職場では、いつもどおりの私がイライラむかついていた。正しく潔白でありたい気持ちは、毎日厳…

実家に戻らなくなってから２年が過ぎた。実家は3.5キロ先だ。よくある話じゃないか。なぜ、親子は自由でいる事に規則があるんだろうか？私は娘に自由に生きて欲しい。 寂しくなったら、いつも一緒に過ごした過去を思い出して欲しい。 私は母が好きじゃない。…

あの頃、私は朝起きて家の天井をぼんやり見た。 白い天井の角から角へ少し光りが走るような線を眺めて、なぜ目が覚めるんだろうか。と思う だって、あの人は目が覚めないままに死んでしまったのに私は目が覚めるんだな、という罪悪感もある。目が覚めても、…